『相対性エンジン論』、これを皆様にお教えいたしましょう。
我が日本では、アメリカの車は不経済と言われておりますが、あにはからんや。8000ccのリンカーンコンチネンタルがいかに経済車であるか、所博士は語る。
まず、8000ccをもってして1リッター当たりの走行距離が3キロとします。
それに対して今流行の50ccの原動機付き自転車が1リッター当たり40キロ走るとする。
さて、8000ccは50ccの何倍になるのでしょうか?
160倍です。
50ccのバイクで1リッターを消費して40キロ進むのと8000ccの車が1リッターで3キロ進むのとでは、どっちの方が性能がいいと思いますか?
ピンポーンそうです8000ccの車です。
50ccのバイクは1リッターで480キロ進むべきです。
これが『相対性エンジン論』なのですが、ここには重大な計算ミスが隠されているのです。
つまり、50ccは8000ccの160分の1なんだからして50ccは8000ccに対して160分の1の義務しかないのです。
8000ccが3キロしか走んないのならその160分の1でいいのです。
それを40キロも走っちゃう。
なんて素晴らしいバイクなのだろう。
ところがそれだけではない。
8000ccの車は50ccのバイクの160台に相当する。
こうなると160リッターのガソリンで40キロということになったりするのです。
これはバイクを横一列に並べての話ですがタテに並べた場合、640キロも走ったりもします。
一体どっちなんだという考えをあなたは抱き始めましたね。
そんなこたぁ簡単。
50ccの方がいいに決まってんでしょう。
所ジョージ著:No.1の幸せより